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ここでは、事業主様や企業の方向けに、社会保険の手続きや労務管理等に関する基本的な内容を掲載しています。大津市で使える助成金の考え方はについては、助成金専用ページにも掲載しています。
何人かの登場人物が、様々なシチュエーションで起こる疑問点などを、社会保険労務士に相談するという形式になっています。
2026.8.29更新
大津市でIT企業を経営している悠人さん。現在社会保険に加入している人が15名になっていますが、加入していないパートの3人から社会保険の加入希望があり、社労士に相談した結果、任意特定適用事業所の申請をすることになりました。しかし、加入対象になる従業員の勤務時間をすぐには増やせず、給料が低額なままです。これでは保険料負担が大きくなるため、何か対策はないものかと社労士に相談してみました。
悠人さん
任意特定適用事業所の申請をすることに決定したのですが、現在未加入者の給料は月に11万円前後です。加入した場合の健康保険料と厚生年金保険料の合計が16,000円ほどになり、負担が結構大きくなります。保険料負担を軽減できるような制度がないのでしょうか。
社労士
令和8年10月1日から、保険料調整制度というものが実施されます。
この制度を利用すると、対象となる被保険者の保険料負担を通算3年間軽減することができます。
制度の概要は以下のとおりです。
対象となる事業所
令和8年10月1日以降、任意特定適用事業所になる事業所。
令和9年10月1日以降、短時間労働者の適用拡大によって順次特定適用事業所となる事業所。(被保険者数36人以上の事業所は令和9年10月1日から対象)
対象となる被保険者
短時間労働者(労働時間が常時勤務者の4分の3未満の人)として、健康保険・厚生年金に加入する人。(週20時間以上・月給88,000以上の人)
標準報酬月額が126,000円以下(報酬月額13万円未満)の被保険者。
保険料の軽減割合(例) 被保険者:事業主
標準報酬月額 1~2年目 3年目
98,000円 30:70 40:60
104,000円 36:64 43:57
被保険者と事業主の保険料負担割合が法律上は2分の1ずつであるところを、制度の利用開始後3年間は被保険者の負担割合を低くするという制度になります。(3年目は軽減割合が半減します)
なお、これによって被保険者が将来受け取る年金額に影響が出ることはありません。
悠人さん
そのような制度があればぜひ利用したいです。令和8年9月から特定任意特定適用事業所の申請をしようと考えているのですが、すぐに利用できるのでしょうか。
社労士
この制度は、令和8年10月1日以降に任意特定適用事業所になる事業所が対象になりますので、9月30に以前に任意特定事業所になった事業所は対象外になります。保険料負担割合の軽減を優先したいのなら、10月1日以降に申請をするとよいでしょう。
悠人さん
ところで、負担割合の軽減ということですが、実務上はどのような形で軽減されるのですか。
社労士
被保険者から保険料を控除する際に、軽減した負担割合で控除しておいて、事業主がその分を一旦負担して保険料を納付します。
その後一定期間経過後に、一旦負担した保険料が還付(調整)されるという仕組みで軽減され、実質的に事業主の負担が増えることはありません。
悠人さん
従業員に聞いてみなければ分かりませんが、それほど急いで加入したいのでなければ、令和8年10月1日以降に任意特定適用事業所の申請をしようと思いますが、手続きはどのようにすればいいのでしょうか。
社労士
この保険料調整制度を利用するためには、事業所が調整対象制度の対象となった日から2年以内に、事業主から申し出る必要があります。届書の様式や手続きの詳細は今後示される予定になっていますので、日本年金機構のホームページを随時確認するようにしてください。
当社会保険労務士事務所では、企業様・事業主様の社会保険の相談を継続的にお受けして、必要な時に適切なアドバイスと各種手続きの代行を行います。
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2026.8.27更新
大津市内で引越し業社を経営している雄介さん。毎年4月、5月は引越しが多く従業員の残業が増えますが、社会保険の算定基礎届には4月~6月の給与額を記入するため、通常よりも高い報酬で保険料が決定されてしまいます。何か対策はないものかと社労士に相談してみることになりました。
雄介さん
私の会社は引越し業社ですが、4月、5月は人の移動が多い時期ですから業務量が多くて、従業員の残業代も多くなります。
そのため、算定基礎届に記入する額が高くなり、標準報酬月額も通常の給料額と比較して高く決定されてしまいます。
会社の保険料負担も大きくなるうえに、従業員からも普段の給料から引かれる保険料が高すぎると不満が出ています。保険料を低く抑える方法が何かないでしょうか。
社労士
引越し業ですと、4月、5月は忙しくなりそうですが、毎年忙しくなり残業代が高くなりますか。
雄介さん
はい、毎年この時期は業務が集中して多忙になります。それに伴い従業員の残業代も高くなります。
社労士
そのような場合は、「年間報酬の平均による算定」を申し立てることができます。これが認められれば、1年間の報酬(給料)額の平均によって標準報酬月額が決定されます。
以下に概要をお示しします。
年間平均による算定を申立てることができる条件
①4月、5月、6月の報酬の平均による標準報酬月額と年間(前年7月~当年6月)の平均月額による標準報酬月額の間に、2等級以上の差があること。
②2等級以上の差が、業務の性質上例年発生する見込みがあること。
③被保険者の同意があること。
手続方法
・「事業主の申立書」に業種と例年繁忙になることの具体的な理由を記入して、「被保険者の申立書」に本人の同意を受ける。
・算定基礎届の備考欄の年間平均に〇をして、一緒に提出する。
なお、同意される方のみが年間平均により決定され、必ずしも全員の同意は必要ありません。
留意点
・申立書の理由欄には、例年繁忙となる理由を具体的に記入する。
・2等級以上の差があればよく、繁忙な場合だけでなく閑散期のため年間平均より低くなる場合でも申立てできます。
・会社内の特定の部署のみが繁忙になる場合でも申立てできます。(人事異動の時期のため庶務会計部門が例年繁忙になる場合等)
・事業主の申立てと被保険者の同意の両方が必要ですから、被保険者の希望だけでは申立てはできません。
・決定された標準報酬月額に基き、将来の年金額や健康保険の傷病手当金・出産手当金額が計算されますので、保険料負担だけでなく、その点も十分考慮したうえで同意の有無を決める必要があります。
雄介さん
よく分かりましたが、記入する書類がたくさんあって、記入方法も難しそうですね。
従業員には制度をよく説明して、年間平均での算定を希望する者がいる場合は申立てををしようと思います。
社労士
書類の作成についてはお任せください。また、従業員の方への説明もいたしますよ。
算定基礎届は保険料、年金、健康保険の給付の基になる重要な書類ですので、正確な記入と知識が求められます。
当社会保険労務士事務所では、年金事務所での長年の経験に基づき、算定基礎届の正確な記入や年間平均による申立書類の作成も代行いたします。
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2006.8.25更新
大津市内で機械部品の製造業を経営している社長の義彦さん。来月に61歳の人を雇用することになりました。先日、60歳以後の継続雇用について社労士に相談したところですが、次は新たに高齢者を雇用することになりますので、何か別の手続きが必要なのか相談するこになりました。
義彦さん
先日は、高年齢雇用継続給付について相談したところですが、当社は高齢者について積極的に雇用を考えており、早速来月一人雇用することになります。継続雇用の人と同じように給付金などの制度があるのでしょうか。
社労士
60歳以上65歳未満の人を雇用した時には、その人が「高年齢雇用継続給付金」または「高年齢再就職給付金」という給付金を雇用保険から受けられる可能性があります。
前職で「高年齢雇用継続給付金」を受けていた人は、以下の条件を両方とも満たす場合には引続き受給できる可能性があります。
①前職を離職後、失業給付の基本手当を受けずに再就職したこと。
②前職を離職後、失業給付の基本手当を受けずに1年以上経過していないこと。
「高年齢再就職給付金」を受けられるのは、主に以下の条件をたす場合です。(他の要件の記載は省略します)
①失業給付の基本手当(失業時に受けられる通常の失業給付)の支給残日数が100日以上あること。
②雇用保険の被保険者期間が5年以上あること。
③1年を超えて勤務することが確実であると認められる職業に就き、雇用保険の被保険者になったこと。
④再就職後の賃金月額が失業給付の基本手当日額の75%未満に低下したこと。
支給額は、高年齢雇用継続給付金と同じ方法で算定された額となり、賃金低下率が64%以下の場合で賃金額の10%になります。
支給日数は、支給残日数が100日以上で最長1年間、支給残日数が200日以上で最長2年間までです。
義彦さん
そうすると、60歳以上で雇用した人は、前職の離職後に失業給付の基本手当を受給したかどうかを確認し、受給してないければ「高年齢雇用継続給付金」の支給申請の対象になる可能性がある。
基本手当を受給した人で支給残日数が100日以上残っている場合は、「高年齢再就職給付金」の支給申請の対象になる可能性があるというわけですね。
社労士
はい、その理解で結構です。
離職後あまり日を空けずに雇用した人は、基本手当を受けておらず「高年齢雇用継続給付金」を受けられる可能性があります。
また、基本手当の日数は、通常の自己都合による離職の場合で最長150日ですが、解雇などの場合は60歳以上で最長240日となっていますので、人によっては残日数が十分残っていることもあります。したがって、前職離職後に相当期間が空いていても「高年齢再就職給付金」を受けられる可能性があります。
本人が制度のことを認識していない可能性もありますので、状況を正確に確認したうえで、受給できる場合は手続きをする必要があります。
義彦さん
なるほど、事業所側からも受給資格の有無を確認してあげる必要があるということですね。他に注意することはありますか。
社労士
「高年齢再就職給付金」は「再就職手当」という給付と同時に受けることができません。
「再就職手当」とは、失業給付の基本手当の支給残日数が3分の1以上ある人が、安定した職業についた場合に支給される給付金です。支給額は、基本手当日額×支給残日数×60%または70%です。(支給残日数が2/3以上=70%、1/3以上=60%)
なお、再就職手当を受けられる人は、高年齢再就職給付金とどちらを受けるかを自分で選択することになります。
義彦さん
「高年齢再就職給付金」と「再就職手当」のどちらを受ける方が有利なのでしょうか。
社労士
一概には言えませんが、例えば次にような計算になります。
<再就職手当>
基本手当所定給付日数=150日
基本手当受給日数=50日
支給残日数=100日(3分の2以上)
離職時賃金日額=10,000円
基本手当日額=6,000円
再就職手当額=6,000円×100日×70%=420,000円
<高年齢再就職給付金>
基本手当支給残日数=100日(1年間支給)
離職時賃金日額=10,000円(月額300,000円)
再就職後の賃金月額=180,000円
賃金低下率=60%
高年齢再就職給付金額=180,000円×10%×12月=216,000円
義彦さん
支給額の計算方法は分かりました。まずは本人に制度を教えてあげて、選択に迷うようならハローワークに相談するよう促すのがいいでしょうか。
社労士
その対応でよろしいかと思います。
それともう一つ、高年齢再就職給付金も高年齢雇用継続給付金と同様に、老齢厚生年金の一部支給停止がありますので注意が必要です。
雇用保険や社会保険(健康保険・厚生年金)の給付は様々なものがあり、制度を知らないと、受けられる給付を受け損ねることにもなりかねません。
また、給付金以外にも被保険者にとって有利な制度や、各種助成金の受給要件に該当している場合もあります。
これらのことは、知識がなければ利用しないままになってしまう可能性があります
当社会保険労務士事務所では、企業様・事業主様の社会保険の相談を継続的にお受けして、必要な時に適切なアドバイスと各種手続きの代行を行います。
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2026.8.22更新
大津市内で機械部品の製造業を経営している社長の義彦さん。今月、60歳にで定年となった従業員を65歳までの有期契約職員として再雇用しました。業務の責任の範囲や勤務時間の違いから給料額が大幅に下がることになりましたが、この賃金低下を保障するような制度があると聞き社労士に相談してみることになりました。
義彦さん
60歳で定年退職となった従業員を65歳まで再雇用することになったのですが、再雇用後は管理職的責任もなくなり、勤務時間もこれまでよりも短くなります。そのため、給料額が大幅に低くなります。これを埋め合わせるような制度があると聞いたことがありますが、具体的にどのようなものなのでしょうか。
社労士
その前に、再雇用後の賃金や待遇についてですが、「同一労働同一賃金ガイドライン」に沿って合理的であり、それを説明できる就業規則や規定などを整備してく必要があります。そうであれあば、賃金の低下が認められるとは考えられます。
そのうえで、高年齢者の就業意欲の維持、65歳までの雇用継続の援助と促進を目的とした「高年齢雇用継続給付」という給付金が、雇用保険から支給される制度があります。
義彦さん
それはどのような制度ですか。また、支給要件とか支給額はどうなっているのですか。
社労士
支給要件は、
①雇用保険の被保険者期間が5年以上あること
②60歳以後の賃金が60歳時点と比べて75%未満に低下してること
③60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者であることです。
支給額は賃金の低下率によって以下のようになります。
60歳時点の賃金(原則として60歳到達前6か月間の平均賃金)の64%以下⇒60歳以後の各月賃金の10%相当額を支給(最大額)
60歳時点の賃金の64%超75%未満⇒率に応じて10%から減額された額を支給
賃金額が397,369円を超える月は支給されません。(令和8年度の場合)
支給額の計算にあたっては他にも色々と規定がありますが、ここでは省略します。
以下に例を示します。
60歳時点の賃金=30万円・60歳以後の各月賃金=18万円・賃金低下率=60%
給付金支給額⇒18万円×10%=各月1万8千円
義彦さん
手続はどのようにすればいいのですか。
社労士
実際に賃金の低下が75%未満になった月の初日から4か月以内に、初回の支給申請書と受給資格確認票が一体となった申請書及び60歳到達時賃金証明書に賃金台帳写し等の確認書類を添えて、事業所を管轄するハローワークに提出します。
義彦さん
60歳以後の給料が75%未満に下がっていない場合はどうするのですか。
社労士
60歳以後すぐには75%未満には下がっていなくても、その後低下する場合や転職によって支給要件に該当する場合があります。
このような場合には、60歳到達時点にさかのぼって賃金証明書の提出を求められることがあります。
そのため、60歳になった時点で、受給資格確認票と60歳到達時賃金証明書だけをハローワークに提出しておくのがよいでしょう。
これを提出すると、「受給資格確認通知書」が送付されますので、それに記載されている75%の額未満になった場合に、支給申請書を提出すればよいわけです。
ハローワークでも、支給申請前の事前提出によって賃金登録だけをしておくことを強く推奨しています。
そのメリットは、「事前に受給資格の確認や賃金月額が把握できる。」「初回の申請に係る事務処理が円滑になされる。」「支給申請漏れの防止を図ることができる。」とされています。
義彦さん
60歳で再雇用した者については、給料がそれまでの75%未満になることが明らかな場合は、実際に75%未満の給料が支給された月以後速やかに、支給申請書と受給資格確認票、60歳到達時賃金証明書を提出する。
75%未満になるかどうか不明な場合は、受給資格確認票、60歳到達時賃金証明書のみをすぐに提出するということですね。
社労士
はい。基本的にその理解で結構です。ただし、75%未満になることが明らかな場合でも、事前の確認票等の提出をすることもできます。
義彦さん
制度についてはよく分かりましたが、実際の手続きとなると難しそうですね。他に注意することはありますか。
社労士
60歳から65歳の間の特別支給の老齢厚生年金を受けられる人については、高年齢雇用継続給付を受けている間は、最大で年金額の4%が支給停止されますので注意が必要です。(賃金低下率が64%以下の場合に4%停止、65%~75%の場合は一定の割合で停止率が下がります。)
65歳までに老齢厚生年金を受けられる人は、男性は昭和36年4月1日生まれの人まで、女性は昭和41年4月1日生まれの人までになりますので、現在では男性で受けらる人はいませんが、女性は今後5年間ほどは受けられる人がいます。
ただし、65歳からの老齢厚生を繰り上げ受給する方は支給停止の対象になりますので、特に注意が必要です。
義彦さん
今後は60歳以上の人を雇用することも出て来ると思いますので、その際に注意することについても教えてください。
社労士
はい、実際にそういう方が発生した時にまたお話ししましょう。
当社会保険労務士事務所では、高年齢者の雇用に関する相談や、65歳以上雇用に関する助成金活用についての相談をお受けしています。
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2026.8.5更新
大津市でIT企業を経営している悠人さん。現在社会保険に加入している人が15名になっていますが、加入していないパートの3人から社会保険に加入できないかと聞かれました。正社員の4分の3以上勤務する人しか加入できないと、以前に社労士から教えてもらっていますが、念のためにもう一度確認してみることにしました。
悠人さん
当社にはパート従業員が3名おり、その3名全員から社会保険に加入できないかと尋ねられました。
会社の経営も安定してきており、人材確保のためにもできれば加入させてあげたいのですが、そのようなことができるのでしょうか。
社労士
そのパートの5名の週の労働時間と給与月額はどの程度ですか。それから皆さん60歳未満ですか。
悠人さん
週に22時間程度で、給与は月額10万円~12万円前後です。全員60歳未満です。
社労士
なるほど、その給与額ですと配偶者の扶養家族になれない場合は、自分で国民健康保険料と国民年金保険料を納付しないといけません。社会保険に加入したいと思われるのは無理もありません。
保険料負担は増えますが、従業員の皆さんが希望されていて、悠人さんが社会保険に加入させてあげたいと考えておられるのでしたら方法がありますが、そのお考えでよろしいでしょうか。
悠人さん
はい、人材確保や福利厚生の面からも、できれば社会保険に加入させてあげたいと思っています。
社労士
厚生年金に加入している人が51人以上の事業所は、特定適用事業所といいまして、週の労働時間が20時間以上でかつ給与月額が88,000円以上の人は、社会保険に加入する義務があります。来年の10月からは事業所の規模の条件が、36人以上の事業所に拡大されることが決まっています。
悠人さんの会社は厚生年金の加入者が15名ですから、特定適用事業所ではありませんが、従業員の2分の1以上が同意して会社から申請すれば、特定適用事業所になることができます。これを任意特定適用事業所と言います。
任意特定適用事業所になると、週の労働時間が20時間以上でかつ給与月額が88,000円以上の人は、社会保険に加入することになります。
悠人さん
今はパート3名が全員加入を希望していますから、任意特定適用事業所の申請をして、社会保険に加入しようと思います。
社労士
3つ注意点があります。1つ目は、今は全員が加入を希望していても、新しい人を週に22時間程度で雇用するときには、その人も加入対象者になるということです。
2つ目は、同意の対象となる従業員ですが、20時間以上勤務しているパートだけでなく、現在厚生年金に加入している人も含めた従業員数の、2分の1以上の同意が必要ということです。(同意対象者の過半数で組織する労働組合または過半数代表者の同意でもよい。)
もう1つは、任意特定適用事業所を辞めたいときには、同意対象者の4分の3以上の同意が必要になるということです。
注意点もよく検討したうえで判断されるのがよろしいかと思われます。
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お気軽にご相談ください。
2026.8.4更新
大津市内で美容院を経営する春香さん。従業員から社会保険に加入したいと申出がありましたが、どのように対応すればよいか分からず、社会保険労務士に相談することにしました。
春香さん
私は大津市内で美容院を経営していますが、先日、お店の従業員2名から社会保険に加入させてほしいと申出がありました。
当店は個人経営ですので、私自身はもとより従業員も社会保険には加入していませんが、加入の義務があるのでしょうか。
それから、今のところ事情があって、法人化する予定はありません。
社労士
個人事業所の場合は常時勤務している人が4人以下なら加入義務はありません。5人以上なら基本的には加入義務がありますが、サービス業、飲食店、農業などは加入義務がありません。サービス業には美容院も含みますので、春香さんのお店は加入義務はありません。(サービス業でも弁護士、税理士、社会保険労務士などのいわゆる士業は、5人以上で加入義務があります。)
という決まりになっていますが、加入義務がない事業所でも任意で加入することはできます。
任意で加入するためには、加入対象になる人の2分の1以上の同意が必要です。確認しますので、従業員は何人いるか、常時勤務者とパートの人数を教えてください。
春香さん
正職員として常時勤務している者が3名、パートが3名います。家族従業員はいません。
社労士
正職員とパートの勤務時間は週に何時間ですか。
春香さん
正職員は週に40時間、パートは2名が週に32時間、1名が週に20時間です。
社労士
そうすると、常時勤務している人3名は加入対象者になり、パート2名も常時勤務者の4分の3以上勤務しているため加入対象になります。合計5名の2分の1以上ですから3名以上の同意があれば、任意適用(任意加入)の申請をすることができます。
春香さん
今のところ、加入の申出は2名だけですが、加入対象者の内もう1人が同意すれば任意適用の申請ができるのですね。
社労士
はい、そういうことになりますが、注意していただきたいのは、仮に加入対象者の内3名が同意し2名が同意しなかった場合でも、5名全員が加入しなければならないということです。
春香さん
まだ全員の意向を聞いていませんが、もしも1名だけが同意しない場合はどうすればいいのでしょうか。
社労士
加入の申出をしている2名は、加入できなければどうすると言っているのですか。
春香さん
実は、「他の美容院から誘いを受けていて、給料はそれほど変わらないが、そちらは社会保険の加入があるため、このままでは退職してそちらに移る。」と言っています。それから、まだ話していませんが、特にパートの2名については、逆に社会保険に加入すると手取りが減って困ると言いそうです。
社労士
それは困りましたね。人出不足の今日においては十分考えられるケースです。
まずは、任意適用の申請をする方向で一人一人の意向を聞き、社会保険加入のメリットを説明してみてください。
特に正職員の人は、配偶者の扶養家族になれる給料額を超えているはずですから、国民年金と国民健康保険料の負担を考慮すると、社会保険に加入するデメリットはあまり考えられません。
それでも同意されない人がいれば、厚生労働省の助成金制度を利用するという方法があります。
これは、パート従業員の労働時間を一定時間延長させたり賃上げをし、社会保険に加入させた場合に、一人当たり50万円の助成金が支払われる制度です。
春香さん
制度のことはよく分かりました。事業所の負担が増えたとしても、これからも良い人材を確保するためには、社会保険に加入しておいた方がいいのでしょうか。
社労士
最終的には春香さんが判断されることですが、政府も社会保険の加入対象者を拡大する方向で動いていますし、法人事業所は強制加入であることを考えると、任意であっても早めに社会保険に加入することが、将来的にはメリットが大きいと思います。
また、今であれば助成金制度も充実していますし、これを利用できるチャンスでもあると思われます。
春香さん
ありがとうございます。任意適用の申請をする方向で検討してみます。
ただ、実際の手続きとなると、色々を揃える書類もたくさんあって大変そうですね。その折にはまた相談させてください。
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2026.7.13更新
今回は対話形式ではありません。2025.4.1に改正された高年齢者雇用安定法による高年齢者の継続雇用制度等について、分かりやすく解説し、またこれに伴う助成金の活用についても解説しています。
高年齢者雇用安定法への対応は企業経営の重要課題です
少子高齢化による人手不足が深刻化する中、高年齢者の活躍は企業経営に欠かせないものとなっています。
そのため、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)」では、企業に対して高年齢者が働き続けられる環境づくりを求めています。
高年齢者雇用安定法とは
高年齢者雇用安定法では、一定年齢以上の労働者が希望すれば働き続けられるよう、企業に以下のいずれかの雇用確保措置を講じることが義務付けられています。
①定年制の廃止
②65歳までの定年の引き上げ
③希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入
また、70歳までの就業機会を確保するための措置についても、企業には努力義務が課されています。企業は今後、単に定年を延長するだけでなく、高年齢者が安心して働ける職場環境を整備することが重要になります。
法律への対応には「制度づくり」が重要です
高年齢者を継続雇用するためには、
高年齢者に適した人事・評価制度
賃金制度の見直し
労働時間制度の整備
健康管理制度
研修制度
在宅勤務制度
など、年齢に応じた雇用管理制度を整備することが重要です。制度が整備されていないまま雇用を続けると、モチベーションの低下や人材の定着不足につながることがあります。
制度整備には助成金を活用できる場合があります
高年齢者雇用安定法への対応を進める企業を支援するため、「65歳超雇用推進助成金」が設けられています。
例えば、次のような制度を実施した場合、一定の要件を満たすことで助成金の対象となることがあります。
定年の引上げ
希望者全員の継続雇用制度の導入
高年齢者向けの評価制度や賃金制度の整備
高年齢者が働きやすい職場環境の改善
助成金は「お金をもらう制度」ではなく、企業が高年齢者雇用に取り組むための後押しとなる制度です。
制度設計は専門家への相談がおすすめです。
助成金は、制度を整備すれば自動的に受給できるものではありません。就業規則や賃金制度、評価制度の整備、計画書の提出など、事前の準備が重要となります。
高年齢者雇用安定法への対応として制度を見直すことで、助成金の活用につながるケースも少なくありません。
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就業規則の整備
高年齢者向け人事・評価制度の見直し
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2026.7.13更新
大津市内で機械部品の製造業を経営している社長の義彦さん。7月1日に雇用した従業員が2日後に辞めてしまいました。この従業員の社会保険の加入届は必要なのか、また保険料はどうなるのか分からず社労士に相談してみることにしました。
義彦さん
7月1日に正社員として雇用した従業員が、どういう訳か3日後に辞めてしまいました。この従業員の社会保険の資格取得届はまだ提出していないのですが、すぐに辞めたので届出はしなくてよいのでしょうか。
社労士
正社員として雇用したということは、特に雇用契約期間の定めはないのでしょうか。それから、その従業員は2日間出勤して仕事をしていたのでしょうか。
義彦さん
はい、正社員としての雇用ですから、特に期間の定めがない雇用契約になっていました。また、2日間だけ仕事をしています。
社労士
健康保険と厚生年金保険は、2か月以内の期間を定めた雇用については加入対象外となっていますが、2か月を超える期間の契約や期間の定めのない契約の場合は、加入届出をしなければならないと定められています。
実際に2日間出勤しているわけですし、結果的に2日後に退職したとしても、雇用事実の発生日から5日以内には資格取得届を提出する必要があります。
義彦さん
届出をしたとすると、保険料はどうなるのでしょうか。2日しか出勤していませんが、1か月分の保険料が徴収されるのでしょうか。
社労士
健康保険料については、必ず1か月分納付しなければなりません。なぜなら、健康保険証は2日間だけでも有効ですから、その間に医療機関に3割負担で受信可能だからです。
厚生年金保険料については、一旦納付した後に還付(返金)されることになります。
義彦さん
厚生年金については、一旦納付した後に還付されるとはどういう意味でしょうか。
社労士
その従業員の方が、退職した後に同じ月内に、別の会社で厚生年金に加入するか、或いはすぐに就職せずに国民年金に加入した場合は、後に加入した方の年金の加入期間とすると定められています。つまり、退職後に加入した厚生年金か国民年金の加入だけが活かされ、御社での2日間の加入については、結果的には年金額の計算の基にはならないということです。
義彦さん
健康保険料を納付しなけらばならないことは分かりますが、厚生年金保険料はどうして一旦納付しないといけないのですか。
社労士
法律的には納付の必要がないように定められていますが、実務的には次のようになります。
①退職後同じ月内に厚生年金か国民年金に加入した場合→年金機構で加入届出を確認後、保険料還付の通知が送付される
②退職後同じ月内に厚生年金に加入せず、国民年金の加入届出を自主的に行わなかった場合→年金機構から本人あてに国民年金の加入届出をするよう勧奨通知が送付される→本人から加入届出がされる(加入届出がされない場合は、数か月後に年金機構の方で加入手続きがされる)→保険料還付通知が送付される
このような流れになりますので、退職後に厚生年金か国民年金の加入を確認できるまでは、御社での厚生年金加入期間が年金計算の基礎から除かれることが確定しません。よって、一旦保険料を納付していただくということになります。
義彦さん
すぐに辞めたため給与の支払いもしていないのですが、本人負担分の保険料はどのように徴収すればよいでしょうか。また、還付はどのようにされるのでしょうか。
社労士
まず、資格取得届をすぐに提出してください。同時に資格喪失届も提出してください。
資格取得届に記入した報酬月額に基いて、健康保険料と厚生年金保険料を1か月分控除してください。控除しきれない場合は本人から別途徴収してください。
厚生年金保険料については後日返還することになりますので、本人からは一旦徴収しないという方法も考えられます。
なお、厚生年金保険料は本人負担分も合わせて事業所様に還付されますが、還付の方法は毎月の保険料から差引くか、現金を振り込むかを選べます。
雇用保険料についても、支払う給与額に雇用保険料率を乗じた保険料を控除することができます。
当事務所では、複雑で分かりにくい社会保険の手続きや、日常の労務管理のサポートを致しております。
今回の事例のような場合では、短期間で退職した場合の保険料の控除や支払いについて、予め就業規則等で定めておくことが、労務トラブルの防止になります。
日常の繁雑な労務管理や諸手続きをアウトソーシングしたいとお考えの事業主様は、お気軽に初回無料相談をお試しください。
2026.7.8更新
大津市内で飲食店を経営する正夫さん。従業員の一人が育児休業を取ることになり、育児休業取得者申出書(保険料免除の申出書)を提出したところです。しかし、保険料はいつから免除になるのか、また育児休業から復帰した時はいつから納付が開始されるかなどについて、まだよく理解できていません。
正夫さん
従業員の一人が6月30日から育児休業を開始して、先日保険料免除の申出書を提出しましたが、保険料は何月から控除しなくてよいのでしょうか。
社労士
育児休業中の保険料は、育児休業開始日の属する月から、終了日の翌日が属する月の前月分までが、免除になるとされています。
分かりにくい表現になっていますが、分かりやすく言うと次にとおりになります。
①育児休業を開始した月が、例えば月末の31日であったとしても、開始した月分の保険料から免除になる。
②育児休業終了日(職場復帰日の前日)が月の途中の日(月末以外の日)の場合は、終了月の前月分までが免除になる。
③育児休業終了日が月末の場合は、終了した月分までが免除になる。
④保険料が免除になった月に賞与の支払いがあった場合は、その賞与に対する保険料は免除になる。(育児休業開始が6月30日の場合で、6月25日に賞与の支払いがあったとしても、その賞与に対する保険料は免除になる。)
※以上のことから、極端な例ですが、月末の1日だけ育児休業を取得してもその月分は免除になります。
正夫さん
分かりにくいですが、当社の従業員の場合は今年の6月分から免除になり、来年の7月1日から職場復帰する予定ですから6月分までが免除ということでいいのでしょうか。
社労士
はい、そのご理解のとおりで間違いありません。もしも、6月20日とか月の途中に終了した場合は、5月分までが免除になります。
正夫さん
そうすると保険料の控除は、どのようにすればいいでしょうか。
社労士
育児休業開始が6月30日ですので6月分から免除となります。
保険料は翌月の7月の給与支払時に前月の6月分を控除しますが、6月分は免除のため控除の必要はありません。
また、来年の6月30日に終了した場合は、6月分までが免除となり、7月分から保険料の納付が再開されます。よって、8月支払の給与から控除を再開してください。(6月20日に終了した場合は、7月の支払から控除を再開します。)
正夫さん
大体分かりましたが、例えば男性の育児休業とかで、休業期間が1か月に満たないような短い場合はどうなるのでしょうか。
社労士
例えば、6月30日から育児休業を開始して7月10日に終了したような場合は、やはり6月分の保険料から免除になり7月分から納付再開になります。
しかし、育児休業を開始した月と同じ月に終了した場合は、終了した日が月末以外の日(月の途中の日)のときは、育児休業期間が14日以上なければ保険料が免除になりません。
【例】育児休業期間が
6月1日~6月13日→免除にならない
6月1日~6月14日→免除になる
6月20日~6月30日→免除になる(月末を含むため)
賞与に対する保険料については、育児休業期間が1か月を超えなければ免除にならないというルールがあります。
1か月を超えるということですから、次のような例になります。
【例】育児休業期間が
6月20日~7月20日→免除になる(1か月と1日)
6月1日~6月30日→免除にならない(1か月)
6月1日~7月1日→免除になる(1か月と1日)
正夫さん
13日以内の育児休業得を取る場合は、月末を含むならその月分が免除、月の途中で終了するなら免除にならないということですね。ということは、10日程度の育児休業を取る場合は、月末を含むように取らないと免除にならないということになりますね。
社労士
理屈的にはそうですが、育児休業は個人の生活事情に合わせて取るものですから、都合よく月末に休業期間を含むとは限りません。
しかし、制度を知っていると、それを意識して調整できることもあるかも知れませんね。
育児休業免除のルールについては、この他にも細かなルールが沢山あります。ここでは全部は説明できませんが、育児休業復帰時に必要な申請などについては「個人向けお役立ち情報」でも説明しています。
当事務所では、複雑で分かりにくい社会保険の手続きや、日常の労務管理のサポートを致しております。
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2026.6.30更新
大津市内で飲食店を経営している正夫さん。勤務時間が長くなったパート3名に社会保険に加入してもらい、現在合計4人が加入しています。今年は初めての算定基礎届を提出することになりますが、正社員1名の基本給を今年の4月から昇給させています。
この場合、算定基礎届の他に何か届が必要か、社労士に尋ねることにしました。
正夫さん
算定基礎届では4月、5月、6月の給与額を届るということは聞きましたが、正社員1名の基本給を20万円から23万円に昇給させてています。この場合も算定基礎届だけを提出すればいいのでしょうか。
社労士
算定基礎届以外にも、給与が大幅に上がったり下がったりした場合は、報酬月額変更届という届を提出する必要があります。
この届は以下の3つの要件を満たす場合のみ提出することになっています。
①基本給、通勤手当、家族手当など、固定給(毎月一定額が支払われる給与)に変更があった場合。
②固定給に変更があった月から3か月間の給与の支払基礎日数がいずれも17日以上あること。
③現在の標準報酬月額と3か月平均の標準報酬月額が、保険料額表で見て、2等級(2段階)以上差があること。
※支払基礎日数→月給で欠勤控除がなければ歴日数(31日、30日)・時給や日給の場合は出勤日数
※標準報酬月額→算定基礎届や資格取得届により決定される保険料算定の基礎となる報酬のことで、報酬の幅を一定の範囲で区切ったもの。
(例:195,000以上210,000円未満=200,000 230,000円以上250,000万円未満=240,000)
正社員の方の基本給が4月から昇給したということですが、4月、5月、6月の給与の総支給額はどうなりますか。
正夫さん
残業手当も含めると、4月が245,000円、5月が252,000円、6月が243,000円です。
社労士
そうすると、3か月平均が246,666円(端数切捨て)となり、標準報酬月額は240,000円です。
その方の現在の標準報酬月額は200,000円ですから、240,000円とは2等級以上の差があります。また、月給で欠勤控除も特にありませんから3要件を満たしますので、報酬月額変更届を提出する必要があります。
提出時期は固定給に変更があった支払月から4か月目となりますので、令和8年7月になります。
正夫さん
保険料はいつから変更になるのですか。
社労士
固定給に変更があった支払月から4か月目に改定となります。この方の場合は4月の支払から変更がありましたから、7月分の保険料から変更になります。
正夫さん
4月から給与に変更があったのに、保険料は7月分からしか上がらないのですね。では、逆に下がった場合はどうなりますか。
給与が下がっても、3か月間は元の保険料を支払うことになるのでしょうか。
社労士
はい、おっしゃるとおりです。3か月間の平均を見ますから、すぐには変更にならないのです。
3か月平均で見るのは分かるが、遡って変更にならないのかというご質問がよくありますが、上がる場合も下がる場合も同様に4か月目から変更、それまでは変更なしという制度になっています。
正夫さん
ところで、算定基礎届にも4月、5月、6月の給与額を記入して、9月から標準報酬月額が変更になると以前に聞きましたが、7月に月額変更届を提出する人の保険料は、9月ではなく7月から変更ということになるのでしょうか。
社労士
よいところに気づかれましたね。4月に昇給等があった場合は、月額変更届の要件に該当すれば7月から標準報酬が変更されます。
よって、同じ4月、5月、6月の報酬であっても、月額変更届に該当する方は、算定基礎届によって9月から改定される前に、7月から変更後の保険料が徴収されることになります。
なお、算定基礎届とは別に、報酬月額変更届を提出することになります。
正夫さん
実はパートで社会保険に加入している者の一人が、今年の1月から通勤手当が変更になっているのですが、これも月額変更届を提出する必要があったのでしょうか。
社労士
1月、2月、3月の実際の給与額の平均を計算しないと分かりませんが、通勤手当の額が仮に3,000円しか変更にならなかったとしても、たまたまその月に時間外勤務が多く時間外手当が多く支払われている場合は、2等級以上変更になる場合もあり得ます。後で該当するか確認してみましょう。
正夫さん
固定給の変更や2等級以上の差の確認を失念したり、或いは保険料の増加を懸念して意図的に届を提出しなかった場合は、どうなるのでしょうか。
社労士
近年では行政の調査も増加しているようですから、後で提出漏れが判明した場合は、遡って保険料を徴収されることもあります。
そうなると、一度に保険料負担が発生するばかりか、従業員とのトラブルにもつながりかねません。
提出漏れがないよう、毎月確認することを心がけましょう。
また、固定給に変更がなく、時間外手当の増額だけで2等級以上変更になる場合は、月額変更届の提出は必要ありません。誤った届の提出にも気を付けましょう。
当事務所では、複雑で分かりにくい社会保険の手続きや、日常の労務管理のサポートを致しております。
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2026.6.25更新
大津市でIT企業を立ち上げた悠人さん。事業が軌道に乗り始めて従業員の残業が発生することになりました。このまま残業を続けて問題ないのか、労務関係の法律に詳しくないため不安になってきて、社労士に相談してみました。
悠人さん
顧客からの注文に間に合わせるため、従業員に残業をしてもらうことにしましたが、このまま残業させて所定労働時間を超えた分だけ給料を払えばいいのでしょうか。
社労士
悠人さんの会社は所定の労働時間と日数はどうなっていますか。
悠人さん
1日8時間、週に5日で、1週間の労働時間は40時間となっています。
社労士
労働基準法では1日に8時間、週に40時間を超えて労働させてはならないと定められています。(労働者が常時10人未満で、商業、映画演劇業、保健衛生業、接客娯楽業は1週間44時間までの特例あり)
悠人さんの会社では所定の労働時間を超えて残業をすると、労働基準法で定められている上限を超えてしまいますから、このまま残業をさせると法律違反になってしまいます。
悠人さん
そうすると、従業員には残業をさせられないのでしょうか。
社労士
事前に労使協定というものを労働基準監督署に届ければ、残業(時間外労働)をさせても法律違反にはなりません。
悠人さん
労使協定とはどのようなものですか。そして、どのように定めるのですか。
社労士
労使協定とは、労働基準法第36条に定められている使用者と労働者代表との書面による協定のことです。
その中で、時間外労働に関する労使協定のことを通称36協定と言われています。
労働者代表とは、事業場(支店等がある場合は支店単位)の労働者の過半数で組織する労働組合、労働組合がない場合は労働者の過半数代者のことを言います。過半数代表者は投票、挙手等で選ぶことができます。
労使協定には、1日、1か月、1年のそれぞれの期間について、法定労働時間を超えて労働させることができる時間を定めます。
この労使協定を締結して労働基準監督署に届出ることによって、その協定で定めた範囲で、法定労働時間を超えて時間外労働をさせることができます。
悠人さん
労使協定を定めて労働基準監督署に届出さえすれば、何時間労働してもらっても構わないのでしょうか。
社労士
労使協定で定められる労働時間の範囲には制限があり、以下のようになります。
時間外労働
原則 1か月-45時間・1年-360時間
特別条項 1か月に45時間を超えることができる月数-1年に6回まで・1年-720時間
時間外労働時間+休日労働時間 1か月-100時間未満
時間外労働時間+休日労働時間 2か月、3か月、4か月、5か月、6か月の平均がどこを取っても80時間未満
※特別条項とは、通常予見することができない業務量の大幅な増加に伴い、臨時的に原則の時間外労働時間を超えて労働させる必要がある場合に設けることができる定めのこと。
※休日労働とは、法定休日(1週間に1回)に労働させること。
労使協定で定めていても、上限の時間外労働時間および休日労働時間を超えて労働させると、労働基準法違反となり罰則が科せられる恐れがあります。
悠人さん
よく分かりました。そうすると、先ず、時間外労働と休日労働をさせる限度時間を決めたうえで、過半数代表者を選んでもらい、労使協定を結んで労働基準監督署に届出る必要がある訳ですね。
しかし、その後の労働時間の管理が難しそうですね。
社労士
はい、そのような流れになりますが、確かに、労働時間の管理は難しいかも知れません。
45時間を超える月の回数や、2か月~6か月の時間外労働と休日労働の平均の管理は煩雑で、制度をよく理解したうえで毎月慎重に管理していく必要があります。
当社会保険労務士事務所では、労使協定書の作成、労働時間の管理、その他の労務管理や相談、並びに社会保険手続きの代行を行っております。
日常の繁雑な労務管理や諸手続きをアウトソーシングしたいとお考えの方は、お気軽に初回無料相談をお試しください。
2026.6.24更新
大津市内で飲食店を経営する正夫さん。社会保険の加入者も増えてきて、その中に出産による産前産後休業と引き続き育児休業を取るものが出てきました。初めてのことなので、何か手続きが必要なのか。保険料がどうなるか分からず、社労士に相談することにしました。
正夫さん
従業員が1か月後に出産することになり、産前産後休業とその後育児休業を取りたいと申し出てきました。
何か届を提出する必要がありますか。また、その間は給料を支払わない予定ですが、保険料の支払いはどうなるのでしょうか。
社労士
産前42日間と産後56日間と育児休業期間中は、健康保険料と厚生年金保険料が免除になりますので、本人負担分も事業主負担分も納付の必要がありません。
労災保険と雇用保険については、給与の支給がなければ保険料の負担はありません。
健康保険と厚生年金については、保険料免除の申出書を提出しなければ免除にはなりませんので、忘れずに提出する必要があります。
提出期間は産前産後休業・育児休業開始日から終了後1か月以内となっています。遅れると受付されないことがありますので注意が必要です。
正夫さん
保険料の免除申請以外に届出るものはありますか。
社労士
産前産後休業期間中に給与の支給がなければ、健康保険から出産手当金という給付が支給されます。給付額は標準報酬月額の3分の2となります。
請求書は、健康保険協会または健康保険組合に提出することになります。
健康保険から他に、出産育児一時金という給付が受けられます。これについては、医療機関へ直接支払う方法が取られることが多いですから、医療機関から説明がされると思います。
育児休業期間中に給与の支給がない場合は、育児休業給付金が受けられます。これについては、ハローワーへ申請書を提出することになります。
その他に、お子さんが出生されたら、すぐに健康保険扶養者(異動)届を提出する必要があります。
正夫さん
色々と届があって覚えるのが大変ですね。他には届出るものはありませんか。
社労士
育児休業終了後に時短勤務等で給与額が下がった場合に、将来の年金額を低下させないための届があります。
また、夫婦両方が育児休業を取得した場合の給付や、時短勤務で下がった給与を補填する給付もありますが、これについては一度に説明すると混乱すると思いますので、またの機会に説明いたします。(一部は個人向けお役立情報に掲載しています)
当社会保険労務士事務所では、日々発生する社会保険手続きの代行や、様々な労務相談をお受けしております。
社会保険等に関わる繁雑な業務をアウトソーシングしたいとお考えの方や、日常の労務に関することで相談したいとお考えの方などは、お気軽にお問い合わせください。
2026.6.24更新
滋賀県大津市でIT関係の会社を新しく設立し、事業を開始した30歳の悠人さん。色々と提出しなければならない届がありそうですが、何をどうすればよいか、その方面には明るくなくて困ってます。
悠斗さん
新規で株式会社を設立したのですが、どこに何の届出をすればいいのでしょうか。
社労士
先ずは税務関係の届出をしなければなりません。法人設立届を税務署と市区町村役場へ提出する必要があります。
消費税の課税事業者になる場合は、インボイス発行事業者登録申請が必要です。他にも税務関係の届がありますが、ここでは詳細は省略します。
次に、労働保険と社会保険の届出が必要です。労働保険とは労災保険と雇用保険のことを言い、社会保険とは健康保険と厚生年金保険のことを言います。
労働保険と社会保険については加入対象になる人が異なりますので、悠人さんの会社の人員構成と労働時間について教えてください。
悠人さん
代表取締役の私と、非常勤役員の妻、正社員が2人、週24時間勤務のパートが2人です。
私は役員報酬を受けます。妻は普段は会社の業務をしませんが、月に2回ほど事務の手伝いをしてもらうだけです。役員報酬を月に8万円だけ支払います。
正社員の労働時間は週に40時間、パートは24間です。年齢は全員70歳未満です。
社労士
労災保険については、事業所として加入しますが、社長様と非常勤役員の奥様は適用対象外(保険料、給付の対象外)になります。
雇用保険については、週20時間以上勤務する人が加入対象ですから、正社員とパートの計4名が加入対象になります。
社長様と奥様は労働者になりませんので、加入対象外です。
社会保険については、社長様も加入対象対象になります。奥様については会社の経営には関わらない非常勤役員ということですから、加入対象外です。
パートの2名も正社員の所定労働時間の4分の3未満ですから加入対象外です。
悠人さん
社会保険については、社長の私も加入しなければならないのですね。妻はどうなるでしょうか。
社労士
奥様は月収8万円ですから、社長様の健康保険の扶養家族と国民年金第3号被保険者になれますので、保険料負担は不要です。
悠人さん
届はどのようにすればよいのでしょうか。
社労士
労働保険については、会社の所在地を管轄する労働基準監督署に、労働保険関係成立届を10日以内に提出する必要があります。
これとは別に、雇用保険については、雇用保険適用事業所設置届を管轄のハローワークに提出する必要があります。
社会保険については、新規適用届を会社の所在地を管轄する年金事務所へ提出することになります。郵送や電子申請の場合は管轄の事務センターへの提出になります。1枚の届で健康保険も厚生年金も届出できます。
悠斗さん
会社の加入届だけでいいのですか。
社労士
労災保険については事業所として加入しますので、各労働者の届出は不要です。
雇用保険と社会保険については、加入対象者が異なりますが、加入対象になる人については、個別に資格取得届の提出が必要です。
健康保険については、扶養家族がおられる場合は健康保険被扶養者(異動)届の提出が必要です。60歳未満の方は、この届によって同時に国民年金第3号被保険者の届出をすることができます。
悠人さん
事業を開始すると、提出しなければならない届がたくさんあって大変ですね。
今までは、勤め先の会社が全部やってくれていたので、あまり社会保険のことは関心がありませんでしたが、こういった届を出してもらっているから社会保障制度の恩恵を受けているのですね。
社労士
はい、おっしゃるとおりです。加入した後は、従業員が辞めたりとか、給与に変更があったとき等、届を提出しなければならない機会が数多く出てきます。
こういった繁雑な仕事は社会保険労務士に任せて、社長様は事業に集中するというのも、選択肢の一つとして考えられます。
当社会保険労務士事務所では、滋賀県大津市を中心に、中小企業・小規模事業所様の社会保険、労働保険の手続き、助成金の申請手続きの代行業務等を行っております。
業務の詳細は、こちらの企業様向けサービスでご確認ください。
社会保険等に関わる繁雑な業務から解放されたいとお考えの方や、日常の労務に関することで相談したいとお考えの方などは、お気軽にお問い合わせください。
2026.6.18更新
大津市内で機械部品の製造業を経営している社長の義彦さん。キャリアアップ助成金の正社員化コースを利用して何人かを正社員にしましたが、まだ10数名の従業をパートとして雇用しています。そんな折、来年から短時間労働者の社会保険加入基準が拡大されると聞きましたが、詳しいことが分からず社労士に相談してみることにしました。
義彦さん
来年からパートの人も社会保険に加入しなければならなくなると聞ききましたが、本当でしょうか。
社労士
はい、政府は短時間労働者の社会保険加入基準を段階的に拡大してきています。
現在は、厚生年金加入者数(正社員数と大体同じ)が51人以上の企業については、1週間の労働時間が20時間以上で給与月額88,000円以上、かつ学生以外の方は社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する義務があります。
それが来年、令和9年10月からは、厚生年金加入者数が36人以上の企業について、同じ条件の人が社会保険に加入しなければならなくなります。
義彦さん
私の会社では現在厚生年金に加入している者が37名おり、パートが12名おります。パートの労働時間は人によって違いますが、夫の扶養家族の範囲内に収まるように1日6時間で週に4日勤務という者が多いですが、そうすると週に20時間以上になりますから、来年10月からは社会保険に加入することになるのでしょうか。
社労士
はい、給与月額が88,000円以上ですと、加入することになります。夫の扶養家族になれる範囲の給与(60歳未満は108,333円以下)であっても、その方自身が社会保険に加入しなければならなくなります。
なお、月額88,000円という要件は、令和8年10月から撤廃される予定です。(最低賃金以上で週20時間以上勤務すると88,000円以上になるため)
義彦さん
そうすると、扶養家族でいるために労働時間を20時間未満に減らそうとする者が多く出てきそうです。パートの者もすでに十分な経験を積んでいて、これ以上勤務時間が短くなったり辞められたりすると困ります。何か対策はあるでしょうか。
社労士
社長様はすでにキャリアアップ助成金の正社員化コースで何名か正社員にされてますから、今パートで働いている方は、正社員までは望んでおられないのでしょう。
そういう方向けに、キャリアアップ助成金の短時間労働者労働時間延長支援コースというものがあります。
このコースは、パート等の短時間労働者の労働時間を延長して賃上げをしたうえで、社会保険に加入させた場合に、中小企業に対しては最大で60万円の助成がされる制度です。
社長様の会社は正社員の週所定労働時間が40時間ですから、30時間以上にすると現時点でも社会保険の加入対象になります。
来年10月なってから慌てるよりは、今からパートの方とよく話し合い、思い切って労働時間を長くして給与を増額したうえで、社会保険に加入してもらう方向で検討されてはいかがでしょうか。
いずれにしても、週20時間以上働く方は来年(2027年)10月から社会保険の加入義務が発生します。
厚生年金に加入すると65歳から老齢厚生年金を受けられますが、給与額が低い場合は、増える年金額と比べて保険料負担を重く感じる場合もあります。
手取収入と年金額との両方の増額を考えると、週の労働時間を20時間から大幅に延長することが、有力な選択肢になると考えられます。
その際にこの助成金を利用すると、社長様の負担も軽減されますし、人出不足のおりに人材を確保して、生産性を高めることも可能と考えられます。
なお、この助成金は、段階的に労働時間を延長したうえで社会保険に加入させるという方法も取れますので、今から始めて来年10月に加入させることも可能です。
義彦さん
よく分かりました。早急に従業員と面談して、労働時時間延長と社会保険加入についてよく理解してもらったうえで、お互いにプラスになる方向を探っていきたいと思います。
当社会保険労務士事務所では、助成金の受給可能性診断、労働条件の確認、社会保険の手続き、助成金申請サポートを行っております。また、必要に応じて従業員様への説明も行っております。
「対象になるか知りたい」「年収の壁対策を進めたい」「人出不足対策として活用したい」という事業主様は、お気軽にご相談ください。
助成金についての詳細はこちらで解説しています
2026.6.5更新
大津市内で飲食店を経営している正夫さん。勤務時間が長くなったパート3名に社会保険に加入してもらい、現在合計4人が加入しています。そんな中、6月の20日過ぎに算定基礎届というものが年金機構から送られてきました。初めて見る届のためよく分からず、社労士に相談してみることにしました。
正夫さん
6月に算定基礎届というものが送られてきましたが、これは何でしょうか。
社労士
それは、健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届という長い名前の届出用紙です。これにもとづいて、社会保険加入者の1年間の保険料を決定するとても重要な届ですから、必ず提出期限の7月10日までに提出するようにしましょう。
正夫さん
重要な届だということだと分かりましたので、早速記入して提出することにします。見たところ、4月、5月、6月の給与額を記入するようになっているようですので、賃金台帳から転記すればいいのですね。
社労士
はいそうですが、慌てて記入すると間違った届になってしまうことがありますので注意が必要です。
正夫さん
では、どこに注意すればいいのでしょうか。
社労士
注意すべきところはたくさんありますが、よくある間違いとしては次のようなものがあります。
まず一つは、税金と社会保険料を引いた後の、手取り支給額を記入してしまうことです。また、非課税の通勤手当を除いた課税所得額を記入する間違いは、とてもよくあるケースです。算定基礎届には税金等を引く前で、非課税分も含めた総支給額を記入することになります。
その他にも、算定基礎期間中に病気や出産などで休業した分を、欠勤控除している場合には注意が必要です。また、算定基礎期間の途中で加入した人の記入方法も、分かりににくく間違いが多いです。
算定基礎届は保険料計算の基になるだけでなく、被保険者の方の将来の年金額や、健康保険の傷病手当金や出産手当金の給付額の計算の基にもなりますので、誤って記入すると後日保険料をさかのぼって徴収されたり、従業員とのトラブルにもつながりかねません。ここでは、これ以上詳しく説明できませんが、届に同封されている記入要領をよく読んで記入すると間違いを軽減できるはずです。
当事務所では、算定基礎届や労働保険の年度更新申請書など、各種手続きの記入アドバイスや提出代行を行っております。
届が正確に記入されているか心配な方等は、お気軽にご相談ください。
2026.5.30更新
大津市内で飲食店をオープンした正夫さん。店の評判がよくなり忙しくなってきたため、アルバイト2人の勤務時間が長くなってきました。2人は社会保険に加入しないといけないのか心配になってきました。
正夫さん
アルバイトの勤務時間が週20時間から週30時間に増えてきました。今後もこの程度の勤務時間になる見込みですが、社会保険に加入しないといけないのでしょうか。
社労士
目安として週に30時間以上勤務が続くようであれば、社会保険の加入届出が必要になります。正確には、正社員の週所定労働時間が40時間の場合は、その4分の3以上で30時間以上が加入対象ということになります。
正夫さん
まだお店の経営も軌道に乗っておらず、社会保険に加入すると保険料の負担が大きいため、できれば届出をしたくないのですが。今のところ本人からも加入の申し出はありませんし、このまま届出をしないとどうなりますか。
社労士
加入対象者を未加入のままにしておくと、後日さかのぼって加入したうえで一度に保険料を徴収される場合があります。また、従業員との間でトラブルにつながるケースもあります。近年は加入漏れについての調査も増えており、早めの確認が重要です。
正夫さん
遡って保険料を徴収されると困りますので、詳しく確認して早急に対応しようと思いますが、どのように対応すればいいのでしょうか。
社労士
まずは、加入対象になるかどうかの確認です。常時勤務している正社員がいなければ店舗の営業時間などを目安にして、その4分の3以上であれば加入対象になります。
また、アルバイトご本人の意思確認も必要でしょう。ご主人の扶養家族に入っている方なら、自分自身は社会保険に加入しないことを望まれる場合もります。
社会保険の加入判断は、勤務実態や会社の状況によって異なってきます。誤った判断をすると、後日の保険料徴収や従業員トラブルにつながる可能性があります。取り分け、法令を遵守することが大切です。
当事務所では大津市・滋賀県を中心に、社会保険手続きや加入相談に対応しております。
年金事務所での長年の経験にもとづいて、個別に状況を確認して適切な対応を取れるようアドバイスいたします。
2026.5.10更新
大津市内で機械部品の製造業を経営している社長の義彦さん。パートや契約社員の定着率が悪く正社員化を検討していますが、コスト増が不安で踏み切れません。
義彦さん
パートを正社員化して生産性を上げ、売上増を図りたいと思っていますが、コスト増が気になります。助成金が使えると聞きましたが、条件などがよく分かりません。
社労士
大津市内の企業様には、人手不足や定着率の改善のために正社員化を検討する方が増えてきていますが、制度の内容が分かりにくく活用できていないケースも少なくありません。そこで、正社員化に関連する助成金について概要をお話しします。
正社員化で使える助成金とは
非正規雇用の従業員を正社員に転換した場合などに支給される制度です。
代表的なものとしては、キャリアアップ助成金(正社員化コース)などがあります。
対象となる主なケース
以下のようなケースで対象となる可能性があります。
・パート・アルバイトを正社員に転換
・有期契約社員を無期雇用に変更
・処遇改善(賃上げ等)を実施
よくある注意点
・助成金は要件を満たさないと受給できません。
助成金の申請には事前準備が必要です
・事前に計画の提出が必要
・就業規則の整備が必要
・手続きのタイミングが重要
助成金については別の記事で詳しく解説しています
2026.5.10更新
大津市内で株式会社を設立し、飲食店をオープンした正夫さん。はじめは社長の自分一人とアルバイトを3人を雇用して営業するつもりですが、社会保険に加入しないといけないのかよく分からず困っています。
正夫さん
社長の自分は役員報酬として月20万円もらいますが、その他はアルバイトだけなので社会保険には加入しなくてもよいでしょうか。
社労士
株式会社や社会福祉法人など法務局に法人設立登記した事業所は、すべて社会保険に加入する義務があります。つまり強制加入ということです。
ただし、実際に事業を行っていて、加入対象になる人がいなければ加入できません。正夫さんについては社長ということで一見加入対象にならないように思われますが、会社という法人に雇用されているという考え方になりますので、加入の義務があります。
また、アルバイトの人については、週の労働時間が通常労働者(正社員等)の4分の3以上であれば加入対象になります。アルバイトという職種だけで判断してはいけませんので注意が必要です。
なお、雇用保険については社長様は加入対象外ですが、アルバイトについては週に20時間以上で1ヶ月以上の雇用であれば、加入の必要があります。労災保険は雇用している人がいれば、必ず加入しなければなりません。
正夫さん
自分が加入対象になることは分かりましたが、届出をしなければどうなりますか。
社労士
強制加入ですから、届出をしないという選択はできません。すぐに届出をしない場合は、遡って加入になり、保険料が一度に何ヶ月分も請求される可能性もあります。速やかに加入の届出をしましょう。
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